PCR検査が陽性となった方への説明
2022年9月8日更新
よどがわ内科クリニックの院長の吉田です。検査会社よりPCR検査の結果報告、保健所への発生届の提出を依頼されております。ショートメールでは文字制限で伝えられない部分をまとめました。
大阪府は2022年2月14日より、基礎疾患のない重症化リスクの少ない65歳未満の感染者へはショートメール(SMS)にて連絡を行う方針となったようです。しかし今後保健所や医療機関からの連絡が遅れることも多く、連絡があったとしても十分な症状の確認、基礎疾患の確認が時間的に厳しくなっております。
そのため保健所からの連絡がくるまでに、症状が許容できない場合や、基礎疾患があり重症化が心配な場合などは、自宅待機SOS(TEL: 0570055221 )もしくは、お近くの医療機関にご相談ください。
新型コロナウイルス感染の際の療養期間・隔離期間
PCR陽性で症状がある方の場合
「発症日(症状がはじめて出た日)から7日間が経過し、かつ、症状軽快後24時間経過した場合」に隔離解除ができます。
(例)9月1日に症状が出現、PCR検査で陽性だった場合(検査日は無関係です)
発症日 :9月1日(0日目)、
療養期間:9月2日(1日目)から9月8日(7日目)、
療養解除:9月9日 となります。
PCR陽性だけど症状がない方の場合
ご家族が感染され、濃厚接触者となりPCRをした結果、陽性になったが症状が全くない場合などは、「検体採取日(PCR検査を行った日)から7日間経過した場合」に隔離解除となります。
ただし5日目に検査キットで陰性を確認した場合は5日間に短縮されます。
また検体を取った日が検体採取日であり、結果がわかった日ではございません。
(例)9月1日に検体採取し、PCR検査が陽性だった場合
検査日 :9月1日(0日目)、
療養期間:9月2日(1日目)から9月8日(7日目)、
療養解除:9月9日 となります。
*5日目で検査キット陰性の場合は
検査日 :9月1日(0日目)、
療養期間:9月2日(1日目)から9月6日(5日目)、
療養解除:9月7日 となります。
注意点としてPCR検査時は無症状だったが、検査後に症状が出現した場合は、症状が出た日が「発症日」となるため、カウントがリセットとなりそこから、 「発症日(症状がはじめて出た日)から7日間が経過し、かつ、症状軽快後24時間経過した場合」に隔離解除となります。
濃厚接触者について
濃厚接触者の定義、基準
濃厚接触者とは、陽性者と一定の期間に接触があった人をいいます。
一定の期間とは、症状のある陽性者では「発症日の2日前から療養が終了するまでの期間」に、
症状のない陽性者では「検体を採取した日の2日前から療養が終了するまでの期間」となります。
この期間に、以下の条件のいずれかに当てはまる方が該当します。
□陽性者と同居している人
□陽性者と長時間の接触があった人 (車内、航空機内等での同乗の場合(航空機内は陽性者の同行家族が原則)を含む。)
□適切な感染防護なしに陽性者を診察、看護又は介護していた人
□陽性者の気道分泌液や体液などの汚染物質に直接触れた可能性が高い人
□マスクなしで陽性者と1m以内で15分以上接触があった場合 ただし、これらはあくまで原則であり、感染状況や各地域の実情に応じて判断されます。
濃厚接触者の待機期間(2022/7/23 変更有り、更新済み)
これまで濃厚接触者の待機期間は7日間でしたが、2022年7月22日より5日間に変更となりました。
感染者の接触日を「0日目」と考え、最終接触の翌日が「1日目」となります。
感染者と同居する濃厚接触者は、
①マスクの着用や手の消毒など感染対策を取り始めた日
②感染者が発症した日、または検体採取日
の遅い方を起点に5日間発症しなかった場合には待機を解除となりました。
ただし別の家族が発症した場合はその時点から数え直す必要があります。
・期間を短縮するには「感染対策」が必須となります。感染者の「発症日」の時点で感染対策ができていれば、翌日から5日間で解除可能です。
・また2日目と3日目の抗原検査が陰性ならば3日目に待機を解除できるようになりました。
よくある質問 Q&A
Q1. 症状がひどい場合、基礎疾患がある場合は?
かぜにしては症状がひどくなってきた場合とか、基礎疾患がある場合はどうしたらいいのでしょうか?
新型コロナ患者さんの数が多すぎることで、医療機関からの連絡や、保健所からの連絡が全体的に遅れが出ています。以前であれば詳細な聞き取り調査などがありましたが、現状ではそれが難しくなっているため、現実的に症状がひどければ患者側からのアプローチがおすすめです。
大阪府の場合は自宅待機SOS(TEL: 0570055221 )にかけていただくか、基礎疾患を治療中の方については、かかりつけの医療機関にまずはお電話などで相談をおすすめします。
Q2. この症状って軽症?中等症?重症?
インフルエンザぐらいかなり高熱で、布団の中にいてもしんどいんだけどこれって重症ってことでしょうか?
医学的に「重症」と呼ばれるのは、ICU(集中治療室)での治療が必要であったり、人工呼吸器が必要だったりする、生命の危機に瀕している方を指します。
息切れや肺炎の所見がある方を中等症と呼び、酸素が必要な人は中等症Ⅱ、必要ない人を中等症Ⅰと分類します。
熱が高く、しんどい場 合も呼吸状態に問題がなければ、軽症と分類されます。軽症の場合は通常入院対象になりませんが、年齢、基礎疾患、家庭環境などによっては入院可能な場合もありますので、悩んだ際は 自宅待機SOS(TEL: 0570055221 )などで相談しましょう。
Q3. 療養解除後に確認のPCR検査は必要か?
新型コロナに感染し、自宅療養の期間も終了しました。会社からPCR検査で陰性を確認してから出社するように言われたのですが、どこで検査してくれるのでしょうか?
無症状・軽症・中等症の場合、療養解除基準を満たした方は、他者へ感染のリスクは極めて低いとされています。そのため保健所において療養解除の際に「陰性を確認するための検査」は実施しておりません。陰性化確認のための検査を受けたい場合には、自己負担(保険適用外)の検査を受けていただく形になります。
また基本的に、自宅療養終了後に勤務等を再開するにあっ たって、職場等に陰性証明を提出する必要はありません。この取り扱いは、厚生労働省から 各都道府県労働局にも周知しています。
Q4. 宿泊療養・自宅療養の証明書の発行の方法は?
新型コロナに感染、自宅療養をしていただんですが、コロナ保険で入院給付金を請求するための療養の証明書などはどこでもらえばいいのでしょうか?
保険会社の医療保険等の入院給付金については、感染が確認された方のうち、宿泊療養や自宅療養となった方々に対しても、対象となることがあります。対象となるかは、保険会社にご確認ください。この点は医療機関にお問い合わせいただいてもお答えできません。
対象となる場合は、保健所で療養を証明する書類(就業制限解除通知書等)を交付できますので保健所にご相談ください。
コメント